現在は、中国広東省にある佛山に駐在して、親会社である東海理化及び協力工場向けの樹
脂材料を取り扱っています。私は国内では民生機器営業部に所属し、今回の赴任は佛山地
区での民生機器の市場開拓という任務を兼ねています。広東省は世界の工場と言われてい
る地区で、日系メーカーだけでなく数多くのメーカーとコンタクトするチャンスが多く、
得意先や仕入先の開拓を行いながらビジネスの流れを確立させるよう努めています。私た
ちの仕事は個人力に委ねられることも多々あるので、自分なりに情報を集め、それをもと
にアイデアを練り、アクションへつなげていくことを常に意識しています。
やはり現地でコミュニケーションをきちんと交わすことができるかどうかに尽きる
と思います。現地のスタッフと仕事の話をしていても、日本と文化や生活、教育内
容の違いもあり、自分たちが常識と思っていても生産や製造に関して簡単に理解し
合えないという壁は生じます。それを何とか相互の知識や情報などで補っていかな
ければ、ビジネスのスピード感を損なったり、クオリティの欠如を引き起こした
りします。それを防止するためのきめ細やかな意思伝達がとても重要だというこ
とを、海外で仕事をするようになってから、気づくことができましたね。
中国と日本との文化や習慣の違いを心から実感できたことです。それは日本にいて日本
を見る景色と異国から日本を見る景色の違いで、日本の良さは海外に出て改めて実感で
きたりします。また、日本ではあまり経験し得なかったことですが、海外で仕事をする
ことによって、他業界や世代が違う日本人と出会う機会も多くなり、ビジネスの幅も広
がっていきます。自分自身も中国に対する認識について、赴任前と現在とでは少なから
ず変わったと思います。